安心・安全で美味しい食事を喫食者様にお届けするために、調理の現場で活用・応用できる様々な研究開発を本社研究室にて行っています。
摂食・嚥下機能が低下した方々にも食べることを楽しんで頂くために、「嚥下食ピラミッド」の各段階に応じた食事のご提供ができるよう、嚥下調整食に関する調理・提供方法に関わる知見・技術の向上を目的とした研究開発を行っています。調理の現場で応用することのできるよう、固さ・凝集性・付着性などの指標をもとに、酵素・ゲル化剤の添加量・配合を計測・評価しています。また、お茶・牛乳・オレンジジュース・味噌汁・煮汁・ドレッシング等に調理の現場で最適なトロミをつけることができるよう、トロミ剤の種類・添加量・塩分濃度・PH・温度による物性の変化を計測・評価しています。なるべく本来の形に近い料理を食べて頂き、食事の時間を楽しんでもらいたいという思いから、料理の再形成の方法も研究しています。
HACCPの概念に基づいた、真空調理やクックチルなどの調理法を取り入れた新調理システムを構築中です。事前に立てた調理計画や衛生管理スケジュールに基づき、スチームコンベクションやブラストチラーなどの機器を使い、時間や温度・衛生面を加味した調理を行います。そうすることで、安全性・品質の均一化が可能になります。「クックチル」の研究では、この調理システムに適していると言われているビーフシチューや煮物料理はもちろん、冷却し再加熱する際に旨みが損なわれてしまうと言われている焼き物や揚げ物もいかに美味しく調理できるか、料理のクオリティ向上を目指した研究開発も続けています。
研究室では、「どのように調理すればご提供する肉を柔らかくすることができるのか」「どのように調理すれば作業効率を上げることができるのか」といった調理の現場で活用・応用することができる調理方法を日々研究し、マニュアル化しています。現場における「気づき」や「試行錯誤の結果」を本社に集め、マニュアルの完成度を高める努力も行っています。
また、料理をより美味しいものとするための調味料・出汁等のPB商品の開発や、美味しさにとことんこだわったメニュー開発、介助が必要な方に自力で食事をとって頂くための高齢者に優しいソフト食の開発にも取り組んでいます。